パキスタン緞通の歴史は古く、ムガール王朝のアクバル大帝(1556〜1605)が、ペルシャのイスファハンから織匠を招いて王宮用の敷物をラホールの宮廷で織らせたのが、当地における生産の始まりといわれています。織り方はペルシャカーペットに学んだペルシャ結びと、アフガンカーペットに学んだトルコ結びの2種類があり、デザインもいわゆるパキスタン独特といわれるものは少なくアフガン、コーカサスのデザインを模して生産されています。近年はペルシャ、トルコといった超高級品と一般普及品のカーペットとの中間の質、価格で市場を広げています。
中間とはいえ、手織段通ともなると価格は数十万円になるものも多く、価格に見合った製品選びが大事だといえます。